ブログDIRECTOR'S BLOG

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地域住民向けの心臓病教室が盛況に終わりました

9月6日(水) 13:00-14:00に麻生地区会館(北39条西5丁目)で開催した地域住民向けの教育講座「心臓病教室」が無事に終了しました。

雨のち曇りのあいにくのお天気でしたが、30名近い住民の方にご参加いただき大変好評でした。

最初にあさぶハート・心リハクリニックの津田院長がご講演されました。クリニックの名称でもある「心リハ」が「心臓リハビリテーション」を意味すること、「リハビリテーション」の語源はラテン語のRehabilisであり、 これは「再び」を意味するReと「適する」を意味する「Habilis」が組み合わさったもので「(人が)再び適する状態になる」に由来すると教えてくれました。

また、「心臓リハビリテーション=運動療法」ではなく、栄養指導や服薬指導、生活指導、カウンセリング、患者さん向けの教育を含めた総合的なプログラムであり、患者さんの体力の回復だけでなく、心臓病の再発や入院を予防することが証明されていると講演されました。

ポイントは「体力の回復」のところで、入院や手術で低下した体力を取り戻すのはもちろんですが、普段日常生活は問題なくできていると認識されている方でも体力測定をしてみると、運動能力が同年代の方よりひどく劣っていたり、筋力や筋量が低下していることが多々あります。そういった方でも、心リハをやると低下した体力を取り戻すことができ、「あれ?今まで息切れしていた階段が休まず登れるようになった」とか、ご家族から「いつも肩で息しながら庭仕事していたのが、息切れなく動作が早くなった」といった効果が如実に表れます。

また、この心臓リハビリテーション(心リハ)は、疾患や重症度が適応だと認められると、医療保険を使って受けることができます。ただそれだと、心リハの対象疾患を持っていない人は心臓リハビリテーションを受けることができないの?という質問が良く出ますが、狭心症や心筋梗塞などの心臓病は下の図のように氷山の一角であって、その下には必ず高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病が背景にあって発症するため、生活習慣病の管理が極めて重要です。

心リハの保険適応は心臓病を持っていてかつ重症度が一定以上高い人に限定されますが、生活習慣病に対しては当院は自費診療での「メディカルフィットネス」で対応しており、メディカル会員だと月額2,980円(税別)という低価格で利用可能ですので、ぜひ、ご検討頂ければと思います。

次の演者は理学療法士の安部さんでした。本来は理学療法士の皆川さんが講演する予定であったのですが、体調不良のため急遽ピンチヒッターとして講演されました。

安部さんからは心リハの具体的な流れについてまず説明がありました。血液検査やレントゲンを撮影した後、その人の運動能力やどこまで運動して良いかの目安(嫌気性代謝閾値)を心肺運動負荷検査という検査機器を用いて客観的に測定することが必要だと話されました。運動能力(体力)が落ちているといっても、その原因が筋肉の低下なのか、呼吸機能が低下しているからなのか、はたまた心臓の機能が低下しているからなのか、その原因を明らかにするためにも検査がとても重要になります。おそらく、この評価が他の民間のフィットネスではできないところだと思います。

これらのデータによって、たとえ心臓病をもっていても安全かつ効率的な運動プログラムの作成(運動処方)が可能になります。このほかに当院では握力、膝進展筋力、バランス、4m歩行、立ち上がり、それぞれの項目で点数をつけて総合的に身体機能を評価し、それぞれに合った個別の運動プログラムを作成しています。

さらに、安部さんからは日常生活で運動するときに、心臓に負担がかかりやすいポイントを教えてくれました。「冬の早朝、朝食前に自宅の前をきっちり除雪」って道民では多い行動パターンではないでしょうか?この行動がすべて心臓に負担がかかりやすいというのは目から鱗でした。

最後に、健康運動指導士である村上さんから「やってみよう、健康体操」と題して実技セミナーをやってくれました。

「あさぶハート体操」と称して、5Fフィットネスには図が掲示されていますが、自分も初めて体験しました。腹式呼吸のやり方から始まり、太もも、背中、脇、足、腕などのストレッチを腹式呼吸と合わせて行うと、不思議とやっていない対側と比べて明らかに動かすのが軽くなるのが実感できました。自分も正直「体操なんて」と思って、運動前に体操をしたことがなかったですが、ここまで可動域が変わるとは驚きでした!! 体操だとやり方さえ分かれば器具を使わず、自宅でも数分間の時間があれば自分でできるので、実践的ですぐに役に立つ実技演習でした。

 

今回の医療講演会は、当院開設後初めての地域住民向け公開講座でしたが、自分は一番やって良かった思うのは現場の空気感でした。

麻生地区会館にはこれまで会館に寄付されてきたお名前が一人一人手書きで表彰され、本当に地域に愛されている場所なんだと気づきました。そのような建物の中で、少しでも地域医療に貢献できるような講演を行ったことに大きな遣り甲斐を感じました。

思えば、4年前に開院した私達のクリニックを地域の住民方々が訪れて下さり、コロナ対応で大変な時でも心暖まる激励を頂き、いつも「ありがとう」と声をかけてくださいました。私達もまた地域で育ててもらった医療施設ですので、地域の皆様に恩返すべくこれからも定期的に麻生地区会館で医療講演会を開く予定です。

どうか次回の講演会も楽しみにしていてください。たくさんのご参加を心よりお待ちしております。