9月28(土), 29 (日)と仙台で開催された第72回日本心臓病学会に参加してきました。
普段、月1回Webでの症例検討会などでお世話になっているJCCN (日本循環器クリニックネットワーク)の北海道支部代表として、28日は不定愁訴と漢方に関するランチョンセミナー、29日は地域医療/かかりつけ医活動委員会として、「循環器地域診療における理想とギャップ」をテーマに講演しました。
当院は循環器、消化器(内視鏡検査を含む)を専門としたクリニックとしてスタートしましたが、開院から1年後に新型コロナが流行し、発熱外来やワクチン接種に追われ、加えてかかりつけ患者の一般診療、地域の休日当番医や園医、健診などかかりつけ医としての業務が増えて当初の理想とはちょっと違いました。
ただ、それも患者さんからのニーズが合って成り立っており、また当初から夢だった心臓リハビリテーションやカフェ、フィットネスも昨年度から分院でできるようになりましたので、今は多職種の優秀なスタッフに恵まれとても満足しています。5年前の開院当初は医師2名、看護師3名、検査技師1名、医療事務3名と計9名から始めたクリニックが今では総勢60名の大所帯となり、月3,000名以上の患者さんが来院されるまでになりましたので、逆に私達がかかりつけ医として担うべき役割もより大きくなっていると感じています。
特に高齢化が著しい心不全患者においては、①日常の外来における薬による診療だけでなく、②心不全療養指導士によるセルフケア支援、③外来心臓リハビリテーションによる運動能力向上、日常生活動作の獲得、④状態悪化時の急性期病院への紹介、逆紹介、介護や在宅医療との連携が求められていますが、いずれも当院ではカバーできる体制が整っています。
日本循環器学会「地域のかかりつけ医と多職種のための心不全診療ガイドブック」より引用
当院の取り組みとともに、全国ではそれぞれの地域特性に応じて工夫しながら、循環器かかりつけ医として地域診療に奮闘されている様をたくさん拝聴でき、大変刺激になりました。私達JCCNでは、開業などで独立され地域医療に貢献している循環器内科医の参加をいつでも待っています。ご興味がありましたらこちらのURLからお気軽にご参加下さい。