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帯広での研究がCirculation Report誌でランキング1位を獲得しました

嬉しいニュースが飛び込んできました!! 以前勤務していた帯広協会病院で理学療法士の角谷先生と一緒に行った臨床研究が、日本循環器学会の学会雑誌であるCirculation Report誌に採択され、現在アクセスランキング1位を獲得し大変注目されています。研究内容は、急性心不全で入院した患者さんに理学療法士が中心となって、心不全入院パス(標準化されたスケジューリング)を計画しました。例えば、ご自身でトイレや洗面ができるか、介助なしで歩くことができるかなど、患者さんの身体活動度を細かく分類し、その分類に応じてスケジューリングしました。さらにリハビリの進み具合を7段階に分けて、1段階ずつ進むか戻るかを心不全の客観的な病状に応じて決めました。このようなスケジューリングに従って、個々のステージで最適な筋力トレーニングを理学療法士中心に行い、少しでもベッド上寝たきりを減らすよう努力しました。

その結果驚くべきことに、心不全入院パスを実施した群では、実施しなかった群と比較し有意に心不全症状は改善し、身体活動度は維持されました。さらに、入院日数を減少することができ、医療施設ではなく自宅へ退院する割合を増加させました。さらにさらに驚くべきことに、心不全入院パスを実施した群では、非実施群と比較し、退院後の心不全による再入院が有意に減少しました。

この結果は、急性心不全で入院した患者さんに対して、早期に入院パスを用いて個別のメニューで筋力トレーニングを行うと、身体機能を落とすことなく自宅に退院でき、その後の入院を抑制できることを示しています。

一昔前は心不全の治療は入院してベッド上で安静にしていることでしたが、少しでも心不全が良くなった時点で積極的にリハビリすることが重要なのです。

この成果を挙げた北大大学院生の角谷先生は第9回日本循環器学会コメディカル賞 最優秀賞を獲得しました。指導医としては嬉しい限りです。また、この研究に携わった帯広協会病院の皆様にはこの場を借りて深謝申し上げます。